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【これは「遊べる少年漫画」だ】Nintendo Switch用ソフト『バディミッションBOND』ネタバレほぼ無しレビュー

というわけで久々にブログを更新します。
自分のプレイしたゲーム録も兼ねたゲームレビューのお時間です。

 

 

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本日のご紹介はNintendo Switch用ソフト「バディミッションBOND」
ジャンルはADV(アドベンチャー)、主人公の行動や発言の選択肢を選ぶことで物語が進んでいくゲームジャンル、といえばよいでしょうか。

 

 

 

…つべこべ言ってる時間がもったいないですね。

まずは公式がyoutubeに上げてくれてるゲームのOP動画を見てください。
大体それだけでゲームシナリオの雰囲気は伝わると思います。

 

 


さぁ気になった君は今すぐストアで体験版DLや購入を……

 

 

……え? 体験版や購入を推すのが早すぎる?
まだもうちょっと中身について話せと?

 

 

えぇ…


……いいんですか?
もう一度聞きます、本当に中身を聞いてしまっていいんですか?


このゲーム、ジャンルは「アドベンチャー」ですよ?
紹介をするからにはどうしてもネタバレが多少なりとも混ざってきます。
「物語を読むこと」を楽しむこのアドベンチャージャンルのゲームにおいてそういうネタバレって何のゲームであろうと致命的じゃないですか?



「あー! OP動画見ただけでこれは自分が好きなやつかもしんない!」と雰囲気に惹かれた人はこんな場末のブログを読ませている時間がもったいないので今すぐ体験版をDLしてください。DLしたら以降の紹介なんてもう読まなくていいです。いってらっしゃい、よい旅を。

(※体験版のセーブデータは製品版に引き継げますよ!)

 

ちなみに製品版はニンテンドーカタログチケット」に対応しています!!!!

 

カタログチケットで好きなソフト1つ買って、ソフトもう1本の引き換えどれにしようかな~って迷ってるそこのあなたには朗報ですね!!!!やったぁ!!!

 

 

私もそんな人にネタバレをぶつけたくは無いので……

 

もちろん「俺はこのゲームを絶対に気に入る(確信」と思った人は体験版すっ飛ばして製品版買ってもいいんですよ。
(私も体験版やらずに「これは好きなやつだ」と直で製品版を買ったクチです。)

 

 


――ふー。

ここまで過剰にネタバレを警告しておけば問題なかろう。

 

…ここから先は「えーちょっと体験版もDLしようかどうしようかな~ 迷うな~」という人に向けてせめて体験版DLを促すための記事になります。

 

……さて、本題に入るその前に。
このブログ記事にはご覧の通りタイトルに「ネタバレほぼ無し」という文言を掲げています。


何を隠そうこの私は、今までの過剰なまでの警告をやってきた通り、ネタバレをするのもされるのも大嫌いな人間です。

 

なので、このような表現をさせて頂きました。


「ネタバレはしたくないが、ADVというゲームの性質上、このゲームをプッシュするからにはどうしても何かしらのネタバレに触れないとイチオシなポイントを伝えるのが難しい!」

……そんな葛藤からこんな注意書きをしております。


で、ネタバレが“ほぼ”無いとはどういうことかというと


【このブログ記事にはゲーム内スクリーンショットを含んでいますが
全ての画像を体験版内で見られるものから抜粋しています】


…とまぁ、こういう理由です。
ネタバレ無しって看板を掲げちゃうのも嘘になっちゃうので、「ほぼ」って付けました。

 

 

 

――さてこちら「バディミッションBOND」。


任天堂コーエーの両名義で発表されていますが、開発を手掛けたのはコーエーテクモゲームス内のチーム「ルビーパーティー
そしてキャラデザインは漫画『アイシールド21』と『ワンパンマン』の作画担当で知られる村田雄介先生


コアなオタク知識がある人には名前聞いただけでピンとくるかと思いますが、「普段乙女ゲー作ってる開発チーム」×「少年ジャンプ出身の漫画家」というなんだか近いような、いやいや正反対のような、そんな異色の組み合わせでできてます。

 


……ここのゲームジャンルを誤解されると困るのですが、バディミッションBONDは、1ミリたりとも乙女ゲーではありません。

(大事なことなので文字大きくしました)

 

(一応定義の確認として掲示しておくと、乙女ゲーとは「女性主人公で男性キャラクターとの恋愛を楽しむゲーム」の意です。「女性向けゲーム」の中の更に細かいジャンル区分になります。そしてバディミッションBONDは確実に女性主人公の恋愛ゲーではないです)


「普段はいつも乙女ゲー作ってる開発チームが何を血迷ったか少年漫画を引っ提げてやってきやがった」、そんな感じです。
だから開発チームの名前見て食わず嫌いはしないでほしい……。体験版やって……。

 

どちらかというと謎解きゲームの系譜を汲んだノベルゲームです。

 

主要キャラクターの男性4人組がかなり魅力的に描かれているので、そこにはこれまで乙女ゲー作ってる開発チームのノウハウが活かされてるとは思いますが、「これは女が惚れる男というだけでなく、男も惚れる男ってタイプのキャラクター群じゃないかな?」って私は思います。(私が女なので男性からの視点は分からないんですが)


キャラデザにこれまで少年漫画を描いてきた村田先生を招いているため、絵柄がいい意味で泥臭く、乙女ゲーによくある綺麗すぎる男たちという雰囲気でもない。


男性にも全く問題なく推せるゲームです。


なお物語を彩る女性キャラ陣も魅力的で、かわいかったりセクシーだったり。
こちらも「男子だけでなく女子からも好かれる女性たち(当社比)」って印象ですよ。


アドベンチャーゲームながらボリュームも中々で、クリアまでにかかるプレイ時間は20~50時間ぐらいが目安。
この振れ幅がでかいんですが、その理由は何故かというと、一部パートを除き、このゲームほぼ台詞にボイス付いてるんです。捜査パートと潜入パートを除きゲームの7~8割が細かい選択肢の違いも含めてボイス付きでできてます。実質ほぼフルボイス

 

で、ボイスすっ飛ばしてさくさく読んじゃう人はクリア20~25時間ぐらい、逆に「ボイス最後まで聞いてから次の台詞読みます!」って人はその倍以上はお見積りください、とそういう次第です。

(ちなみに私はボイスを要所要所でじっくり聞いて、大半は飛ばしていたので全エピソード読破まで35時間ぐらいかかりました)

 

 

そんな感じで概要を紹介しつつ、詳しく内容に踏み込んでいきましょう。

 


主人公、ルーク・ウィリアムズは、卓越した銃の腕こそ持つものの、持ち前の正義感が空回りして警察内では上司や同僚らから腫物扱いの、冴えないところのある若き捜査官。

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(↑主人公:ルーク・ウィリアムズ/CV:木村良平


そんな彼の元に、クリスマスの日、一通の脅迫メールが届きます。


しかし同僚や上司は単なるイタズラだと一向に取り合ってくれず、やむなく彼は単独でそのメールについて捜査を始めることに。

 

そしてルークは事件を追ううちに、「アーロン」と名乗る血の気の多い青年と出会います。

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(↑アーロン(画面左) /CV:近藤隆


国家の忠犬タイプな生真面目ルークと、言動がどこかアウトローじみたアーロン。

性格がどこからどう見ても正反対の2人は、事件解決のため、一時的にコンビを組んで協力することになるのですが……。

 

――この時のルークはまだ知らないのでした。
隣にいるアーロンが、この先の未来でも運命を共にする“相棒”になるということを……。

 

 

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(↑アーロンに対して協力を願い出るルーク)

 

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 (↑事件を追ううちに、性格が真反対のふたりは互いに打ち解けていく)

 


……とまぁ、こういうあらすじです。
ルーク&アーロンの凸凹コンビを中心に、「仲間との絆」をテーマにして、物語は進んでいきます。

 

このゲーム一番の特色としては、ほかのアドベンチャーゲームには見ない「画面構成の演出」だと思います。

 

キャラクターの立ち絵などは時には漫画のコマ割りを意識したように表示されることもあり、一枚絵のスチルも非常に多数。

 

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キャラデザに漫画家の先生を招いたことも相まってこんな演出になったのか、
或いはこの漫画っぽい演出をするためにキャラデザに漫画家の先生を招いたのか。
鶏が先か、卵が先か…。

 


…それはさておき、この漫画っぽい画面演出が非常~~に見ていて気持ちよいんです!!

 

これはプレイしてみないと分からない感覚だと思うんですが、この気持ちよさはゲームをプレイしているというより「動くカラーコミックを読んでいる」という気持ちに近い。

 

文字や映像表現とはまた違う、視覚的要素がビビッと入って分かりやすさがありつつ、映像作品のようにはくどすぎない、という言葉にしづらい気持ちよさ……

 

この気持ちよさを味わうために体験版をやってくれ頼む……。

 

 

 

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……見た目の演出だけでなく、システム面についても説明しておきましょう。

このゲームは、プレイヤーがシナリオを読んでいくメインパート以外に、「捜査パート」「潜入パート」というふたつのパートを含んで構成されています。

 

……というのもルークは警察官ながら、複数人の犯人を相手にして単独捜査からスタートするため、警察官のくせにスパイさながらに隠密して動かなければならなくなってしまうのです。


「捜査パート」ではすごろく状のマップを進み、限られた移動回数の中で「どこの情報を集めようか」という取捨選択が迫られます。

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(↑この画像では1ラウンドあたり、スタート地点から3マスしか移動できない。ラウンドが変わるとスタート地点に引き戻されてしまう。移動経路を考えながら、画面右上の目標2ラウンド以内に「?」が付いてるスポットを集めて情報を集めておきたいところだ)


マップ上の効率的な移動ルートを考えつつ、自分が欲しい情報がマップ内のどこに眠っているか予測しながら動く必要があります。


物語が進めば捜査の輪にアーロンが加わり、相手の顔を見ながら「相手は民間人なので警察官であるルークが話しかけたほうがよいだろう」とか、「チンピラ相手なら荒事が得意そうなアーロンが対応したほうが良いだろう」というように、「誰が相手と話すのか?」の選択が重要になってくることも……。

 

「捜査パート」で情報を集め終えたら次はいよいよ「潜入パート」へ。(潜入パートが無い章もあるよ)

 


「潜入パート」では、3Dダンジョンの中で実際にプレイヤーがキャラクターを操作していく必要があります。

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(↑潜入パートの様子)


「捜査パート」で得た手がかりを元に潜入方法や移動経路を決めてルークらは敵のアジトなどを目掛けて動くのですが、ときどき捜査パートで得られる手がかりが暗号めいている場合もあるため、「潜入パートで現場を見てやっと謎解きの材料が揃う」……なんてことも。

 

 

また潜入パート内ではアクション的なミニゲーム要素もあります。


(アクション難易度はポケモン剣盾のカレー作り並みなのでそんなに難しくはないですが、判定タイミングがいまいち分かりにくいのでちょっとここは私の中でマイナス要素ですね)

 

潜入パートはアクション要素の微妙さと3Dポリゴンの出来がちょっとチープなのがやや惜しいですが(というより他のSwitchゲーのポリゴンの出来が良すぎてプレイヤーの目が肥えたのが原因か?)、まぁそれを補い余ってBGM演出や台詞演出の秀逸さは光ってるかな、と。

 

 

……あぁそうそう、OPに始まり、BGMはめちゃくちゃいいです。
是非ともBGMオフにはせずに音楽を隅から隅まで堪能してください。

 

特に潜入パートのBGMは私のお気に入りで、夜をスタイリッシュに駆ける雰囲気と絶妙にマッチしてます。この空気感を皆も感じてほしい。


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ちなみにCERO:Cです。

直接的なエログロ描写は一切ありませんが、題材の関係で、暴力、刃物、銃による発砲、飲酒、男女関係っぽいやつの匂わせ…とかがあるのでまぁそこらへんはやむなしですね。

ゴールデンの夜8時とか9時ぐらいにやってる一般的な刑事ドラマレベルかなぁ。

 

ただその割には謎解きも簡単めで、簡単な漢字にも結構ルビが振ってあるので、「一体どこの層を狙っているんだルビーパーティーよ…」という気持ちになったりならなかったりはしなくもない……。

 

たぶん逆転裁判とかの『雰囲気』が好きな人には確実に刺さるジャンルのゲームです。

(謎解きゲーを期待するとあれよりは遥かに難易度低いので逆転裁判ダンガンロンパのような謎解きを期待すると肩透かしになると思います。謎解きの質としては、真犯人を探せ!みたいなタイプの謎じゃなく、テレビのクイズ番組にあるようなひらめき系やひっかけ問題を解くような謎解きに近いです。

 また簡単といわれる難易度ですが、逆に言うと謎解きで詰まることがないのでサクサク進み、ストーリーが気になるのに詰まって読めない…という点では私はこの難易度でもよかったなと今は思ってます。こんな罠なんて俺達には通用しないぜ!みたいなドヤ顔でダンジョンを進められる

 

ちなみに熱い展開だけでなく、ユーモア要素もたっぷり詰まってます。


……おそらく「バディミッションBOND」は普段ゲームを遊ばない大人の人向けに、あつ森ブームでSwitch買ってから持て余してるゲーマー初心者さんに、お勧めしやすいんじゃないかな。
そんなことをぼんやり。


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……さてさて。
毎度のごとくこんなブログ記事を書いちゃうってことは相当「このゲームは推せる」っていう私の中のサインなんですが。

 

「私の周りのゲーマーの中ではめちゃくちゃバディミッションBONDが覇権ジャンル並みに流行っているのに、どうも世間一般はそうでもないっぽい……?」というギャップを感じたので、なんとしてもその魅力を伝えたくて、でもゲームの性質上ネタバレをしてしまうと台無しを招いてしまうかもしれないから、そして何の感想を言ってもネタバレになってしまうから、これを書きつつ語彙力が足りなくて悶々としています。



ただ少なくとも、もしも「君はどのキャラに惚れた?」って聞かれたとしたら「私はキャラクターというより…この『物語』に惚れた」と返すでしょうね。


物語が魅力的だからキャラクターも魅力的に映るのか、それともキャラクターが魅力的だから物語が魅力的なのか、どっちなんだろうな~~。


……まぁとにかく何はともあれこのゲームは、少年漫画のように泥臭く生きてく男たちの人間ドラマが熱いんですよ!!

これこれ、こういうのを求めていたんだよ私は!!


このゲームを遊んでいて「萌え」という感情は私の中にどこにもなく、100%「燃え」でできてます。
この燃え滾る気持ちをどうにか誰かと共有したい、このブログ記事はそんな叫びです。

(ネタバレしたくない人間ゆえ全てが抽象的で申し訳ない)

 

かなりの意欲作なのでそこも評価したいという気持ちコミコミで推しておきます。

 

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…ちなみにルークの仲間たるメインキャラクターはアーロンだけでなくあと2人いるのですが……

 

そのふたりに関してはネタバレ過敏症の私としては敢えて紹介せずに「続きは君の眼で確かめろ!」方式にしつつ、代わりにニンテンドーダイレクトで最初に発表された時のゲーム紹介映像で〆とさせていただきます。

 

 

 

――仲間との絆を巡る大冒険、体験版を気に入ってくれた人なら、きっと製品版を買っても後悔はさせないゲームだと思います。

そんな人はルークとアーロンたちの冒険譚を是非とも見届けてやって欲しい、そんな気持ちでこれを綴っています。

 

 

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……さぁゲーマー諸君にミッション発令だ、
Nintendo Switchを起動して「バディミッションBOND」の体験版を今すぐDLせよ!

 

諸君らの健闘を祈る! 君たちの旅路に素敵な絆が有らんことを!

 

 

 

 

 

 

バディエピソード・サブエピソードを含む全てのエピソードクリアした人向け:

【パスワード付き】バディミッションBOND ネタバレ有り感想

https://privatter.net/p/7150111

※万が一「全部クリアしてるけどパスワード分かんないよ…!読みたいのに…!」というドギーがいたらtwitterの@ume_pまでDM下さい