マウスとMS付属のペイントで自己流ドット絵メイキング(4)
前回の記事:
というわけで第四回となりましたこの記事もついにこれで最終回です。
もちろん最後にやるのは色塗りです。
今度はツールを、「鉛筆」から「塗りつぶし」(通称バケツツール)にバトンタッチします。
あとはパレットで好きな色を選んで、塗り絵感覚で流し込むだけです!!
簡単ですね!!!!おわり!!!!
…え……??
色選びのコツとかそういうやつを教えて欲しい……?
ごめんそういうのは美術の先生とかグーグル先生とかに聞いてください…。
私も独学だから……未だにどういう塗りがセンスいいか分からないから………。
(他の画像編集ソフトなど使える人は予めそちらで使用予定色をまとめたカラーパレットを作るというのもありかもですね。)
まぁ色選びのコツに関しては先人のアドバイスに任せるとして、単純にドット絵を完成させるために私の方からは手順だけ……。
まずはベース塗りをします。
塗り絵感覚で、バケツでそれぞれの色を流し込んでいきましょう。
今回のジバニャンの場合は公式絵というモデルがありますので、それに近い色で塗っていきましょう。
敢えて外す色を塗ってくのも面白いんですけどね。
まぁ今回はメイキングなのでスタンダードなジバニャンを目指します。
↑最初にジバニャンのトレードマークといえばやはりこの色、赤を流し込んでみました。同じ色で塗るパーツは一度にまとめて塗ってしまうのがお勧めです。時短になるので。(でもよく見ると画面右側のしっぽを塗り忘れてるね)
他のパーツも同じ要領で塗り絵していきます。
↑とりあえず全部のパーツを塗り分け終わりました。
(これだけでもだいぶジバニャン!!って感じが出てますね。)
次に、細かすぎて黒では入れてなかった、あるいは先に入れておくとバケツ塗りの邪魔になりそうだったパーツを入れます。
具体的には「腹巻の模様」とジバニャンのチャームポイントの八重歯です。
歯に関しては細かすぎて実寸大サイズだと潰れて分からないですね。まぁ次で濃い色の影を口の中に入れるので少しは分かりやすくなってくれるはず…。
というわけで、この次からは影を入れていきます。
(注:もしもここで作ったドット絵を元にして、どうぶつの森のマイデザインとか、
ガールズモード4のドット絵にしたいとか、そういう使い道をしたいのであればひとまずこの段階(影を入れずベース塗りした状態)をゲーム機側で模写し、以降の作業をすべてゲーム機側でやるのをお勧めします。
というのも上記のソフトでは使用できるパレットによって使える色数が限られているので、それに合わせて色を選ばねばならないからです。それから適宜、影を付けていきましょう。)
…まずは影を付ける箇所ですが、普通に絵を描くのと同じように、
光が当たっている方向(光源)を意識しながら、その反対側に影を付けていきます。
影の色の選び方は、またしても私は色彩センスなぞ持ち合わせてないので
そこはもう美術の得意な方にその手の講座はお任せします……。
まぁ基本的には、ベース色より暗い色を影として選べばOKです。
ただそのまま「ベース色の明度を落とした色」だとデジタル絵では印象が暗くなりすぎる傾向があるので、明度だけでなく色相をずらすのがポイントとは数ある色彩講座でよく言われてますよね。
ちなみに白い部分の影はアニメっぽく塗るなら「少し青みがかったグレー」を目指すとそれっぽくなります。
「色の選択」ツール(通称スポイト)からベースの色を吸い取って、それを「色の編集」から開き、その色から少し変化させた色を影として選びましょう。
バケツツールから「鉛筆」ツールを選びなおして影の色を塗っていきます。
影を塗りつつ、一部ベース色(尻尾の炎のベース色)も塗りなおして調整しなおしました。
影が終わったら、次に、ハイライトを入れます。
ハイライトの色選びのコツも私には分からないので、そこは他の上手い人に丸投げを(ry
まぁハイライトとは、要は光が当たって明るいところをテカテカさせると思えばよいのです。
今度は影の反対で、明度が高めの色で、光の当たっている個所を強調します。
というわけでテカテカさせました。
……あっもうこれ完成でよくない?? 完成にしてもよくない???
まぁこれにて完成…にしてもいいんですが、更に!
もう一手間加えます。
それが「主線(輪郭線)の色の変更」です。
今は黒一色で輪郭線を塗っていますが、キャンバスの小さいドット絵において黒を主線にすると、普通のイラストとは違って、黒の主張が強すぎてしまい、「黒が濃すぎる」と感じてしまいがちです。(好みの差はあると思いますけども)
そこでこの黒をマイルドな印象にさせる為に、線を塗りなおしていきます。
各パーツを縁取るように、影を塗った色よりも更に暗く濃い色で、黒の線を上から「塗りつぶし(バケツ)」で塗りつぶしていってください。
バケツで塗りにくいところや複数パーツが接しているところは鉛筆ツールと使い分けましょう。
↑というわけで主線の色をパーツ単位に塗り分けました。
(ついでに最後の仕上げで口部分にも陰影を入れました)
ほとんど差はないようにも見えますが、実は目の部分も黒に近いこげ茶で塗りなおしてます。
…え??
主線の色が黒だった時と大して変わった感じがしない??
…う、うーん。
ちょっとはドットのジャギジャギした感じがマイルドになった感じしません??
………。
……ちょっと今回のジバニャンは主線の色は濃すぎたかしら…
こまけぇこたぁいいんだよ!!!!!
(※ジバニャンに限って言えば、もともと公式のイラストが、ほかの部分は黒い線でも、しっぽの先端部分だけ、輪郭線の色を炎に合わせた緑系にしてあるので、ここだけは最低でもやっときたいポイントではありますね…)
今回はちょっとビミョーでしたが、主線を変えると印象が変わるということは覚えといて損は無いので覚えて帰りましょう。
↑たとえばこれは私が過去に作ったドット絵ですが、これは「雲の上に乗っているキャラクター」を意図して作ったものです。
雲の輪郭線をこのようなグレーにすることで、黒の時よりも雲の印象が柔らかいものになってるはずです。そして黒が輪郭線のキャラクターを強調する効果も出ているはずです。そういうことです。
というわけで、これにてジバニャンは完成です!お疲れさまでした!!!
出来上がったジバニャンがこちら。
ファイルを忘れずに保存してからペイントを閉じてくださいね!!!!!
(余談:今回は影を1段階、ハイライトを1段階ずつ付けましたが、これをもっと更に色の段階を細分化して増やしていけばなめらかなグラデーションを付けることができます。ただし使う色数が増えてしまうので色数制限がある場合には使えないのと、あとはあまりに細かくグラデーションをやりすぎるとドット絵らしさが減ってしまうので、まぁそこらへんはご注意ください。)
おまけ:
でもせっかくドット絵を作ったからには背景部分の透過処理をしたい… というアナタ!
残念ながら、「ペイント」そのものには透過機能が付いていないので、透過をするには他のソフト頼みになってしまいます……。
(「ペイント3D」には透過機能もあるんですが、あれは写真とかの透過向きの機能なので、ドット絵のように境目がパキッとしたものを透過するにはできないことはないですが、少し向いてないです)
しかしわざわざ有償ソフトを使わずとも、有難いことに世の中には「pngを透過pngとして変換できる」機能を兼ね備えたフリーソフトも沢山あります。
「png 透過 フリーソフト」のような単語で検索すると数多くの紹介サイトさんが引っかかるので、自分のパソコンスペックに適したソフトをぜひ探してみてください。
……しかし。
まずはそれらの透過処理ソフトを使う前に、ペイント側のほうで、透過処理をする前の最後の準備をしましょう。
簡単です、ジバニャンの周りを「これまで使ってない色」で塗りつぶすだけ。
これまで使ってさえなければ、赤でも青でもオレンジでも何色でもいいです。
まぁなるべく使ってないとはっきり一目でわかるわかりやすい色にしたほうが間違えにくくて良いと思いますが、今回はブルーにしました。
塗りつぶしツールで一気にジバニャンの外側を塗りつぶします。
(※この絵の場合は尻尾と胴体の間の部分にある空白部分も忘れずに塗りつぶします。)
塗りつぶしが終わったら、ファイルを保存して、透過処理ができる他のソフトやツールで、先ほどの背景に塗りたくった色(この絵ならブルーの部分)を「透過色」に設定し、画像を保存してください。
今回は検索していたら、わざわざフリーソフトの類をDLやインストールしなくとも、ちょうど「ウェブブラウザ上だけで画像の透過処理ができる!」というサイトさんも見つけたのでそちらも紹介しておくことにします。
https://www.peko-step.com/tool/alphachannel.html
(※当ブログとは無関係の外部サイト様なのでくれぐれも先方にご迷惑のないようにおねがいします。使い方は画面下部にあるのが分かりやすいのでそれに倣ってみてください。)
というわけで、今回は上記のサイトさんを利用させていただき、ジバニャンの透過pngを作りました。
(このブログ自体が背景白なのでいまいち透過されてるかどうかわかりにくいけど…)
これにて本当にジバニャン完成です! お疲れさまでした!
更なるおまけ:
これは「ガールズモード4」のエンブレムデザイン機能を使って私が2年前に作った「サーバルちゃん(けものフレンズ)」です。
こちらはパソコンで下絵を作ったりなどせず、直接3DS上でドットをぽちぽちして作りました。割と無謀な挑戦でした。それゆえに無計画で作り始めた代物ゆえ、今になって見るとだいぶ線もガタガタしてる部分も多くお恥ずかしい出来栄えなんですが…。
(吉崎先生絵にも、たつき監督テイストの3Dキャラポリゴンにもあんまり似てないし)
ただこれを作った時も、使用ツールは違えど、このブログで紹介したペイントでのドット絵に近い手順で描いてました。
キャラの輪郭線の色を変えたり、サーバルの尻尾は毛の質感をけばけばさせるためにわざと線をジャギジャギさせたままだったり……。
「同じ髪の毛パーツでも、光が当たる部分と影部分で輪郭線の色を変える」、
ほかにも「絵の全体の輪郭線を同じ色(この場合は紺色)で塗ることでワッペンやエンブレムっぽくする」というのもやってますね。
ドット絵は、点の一つが絵の全体の印象を左右してしまうので、特に目の部分は1つ1つのドットを何度も何度も、それこそ目のパーツだけでも一時間以上をかけて試行錯誤した記憶があります。(サーバルちゃんに限らず、人物をドットで打つと目の部分は本当に難しい)
「黒を置くには重すぎる、かといって白を置いたら物足りない」という位置のドットには、中間色のグレーを置くと結構いい感じに目の錯覚が働いてくれるのですが、この絵の目の部分にもそうういうテクをぶちこみました。
…どうぶつの森のマイデザインもそうですが、ガールズモード4のエンブレム機能はパレットの色が限られるので、結構使用できる色数の制限が大きいです。しかしそのぶん、色の統一感は出るという利点もあります。
弘法筆を選ばず!
ペイントでも、ゲーム画面でも、お絵かき掲示板でも、フリーソフトでも、有償ソフトでも、何でもよいですのでドット絵に興味を持ったという方、ツールは何だろうとよければレッツエンジョイしてみてください。
……ついでにいうなら、たとえフリーソフトでも、ペイントよりも更に機能豊富で便利で、ドット絵制作に向いたものだって世の中にはあります。本格的にドット絵をやりたいと思うなら、手間の工数の削減のためにも、ペイントよりもそれらのソフトを使ったほうが断然いいです。
(※たとえばEDGEとかAzPainter2とか…。私は使いこなせてないので名前の紹介に留めさせて頂きます。ぐぐったら指南サイトさんも他にたくさんあるよ!)
しかしたとえ使うツールは変わっても、このブログで紹介したドット絵作成のコツ(滑らかな線の作り方とか)はそちら側でも通用するテクニックのはずです。
繰り返しますがドット絵にとって最も必要なのは、画力ではなく、いい線といい色を選び出すまでの「根気」というのが私の持論です。
皆様もよいドット絵ライフを~~
(もしもガールズモード4をお持ちの方で、このサーバルちゃんの服が欲しいという人はデザインショップで以下の番号を探してね)
更にさらにおまけ:
これを描いた本人のマシュマロ
https://marshmallow-qa.com/ume_p?utm_medium=twitter&utm_source=answer
↑当ブログでは管理の手間などの関係でコメントを受け付けてないので、もしも当記事が参考になれましたらweb拍手代わりにマシュマロの方にコメントもらえるとこれを作った人が喜びます。
気が向いたら、ガールズモード4のエンブレムの作り方も紹介する…かも。気が向いたら。